10月27日午後から、
JR長岡京駅前のバンビオ1番館にて、
乙訓地域2市1町の支援者交流セミナー「不登校・ひきこもりに対して何ができるのか~切れ目のない地域支援ネットワーク作りに向けて~」
(2019年度京都府ひきこもり訪問・応援「チーム絆」地域推進事業)
を開催しました。
日曜日にもかかわらず、ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
第1部は、大谷大学文学部社会学科講師の岡部茜さんにご講演頂きました。
「ひきこもり状態にある若者の支援について」というテーマで
・「ひきこもり状態」の人々の概況
・「ひきこもり状態」の人々への支援
・ひきこもる若者への支援で重要なこと
・支援ネットワーク
という小題に分け、
滋賀県ひきこもり支援センターでのご経験なども踏まえた、具体的な内容のお話を聞かせていただきました。
特に印象的だったのは、就職・進学をゴールにして段階的な自立を求める「スモールステップ」の支援モデルの落とし穴の指摘です。
・支援者側の狭い「標準」イメージや支援機関の不安定さの下で、社会へ「当てはめる」支援に陥ってしまいかねない点
・当事者の就職・進学後のしんどさに向き合うことをなおざりにしてしまいかねない点
をご指摘されていました。
また、社会的なつながりを持ちつつ、自ら一人になっている「単独」 の状態(solitude) と、社会的つながりが断たれてしまった「孤独」の状態 (loneliness) の違いについてのお話や、「外に出ることへの恐怖」を抱えた当事者に対して「外に出る喜び」を増大させることの大切さについてのお話も大変心に残りました。
第2部では、団体の活動紹介とリレートークを行いました。
前半は、京都府のチーム絆・脱ひきこもり支援センターの活動紹介、長年ひきこもり支援に携わってこられた「若者と家族のライフプランを考える会」(LPW)の活動紹介をしていただき、"乙訓もも"も、日頃の活動紹介とひきこもり支援に関する活動報告を行いました。
後半は、円形に座りなおして、ご参加の方々から、日ごろの活動紹介をしていただき、事前に頂戴していたご質問・ご意見についてリレートークを行いました。
・中高年の方の居場所支援について、若者の居場所とは別の形を模索する必要があるのではないか
・社会的孤立の防止という観点から地域全体で支援に取り組むための仕組み作りとして、まずは様々な支援機関のネットワークを通じた地域資源の発掘・活用が求められるのではないか
・「自分は好きでひきこもっているから、放っておいてくれ」と当事者から言われたときでも、ご家族の支援を続けることは大切だし、当事者にも興味のあることを尋ねて、コミュニケーションのきっかけを探す工夫は色々考えられるのではないか
といったご意見が出ていました。
「乙訓もも」も、当日皆様の発言やアンケートで頂いたご意見や皆様との繋がりを大切に、今後の活動に活かしていきたいと考えています。
なお、次回の支援者交流セミナーは、2月ごろを予定しております。
また、11月21日(木)13時30分~バンビオ1番館1階市民活動サポートセンターにて、「ひきこもり」について考える学集会の第4回目を開催します。
是非、ご参加ください。
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