乙訓地域の「一般就労に向けた学習会」に元利用者と登壇しました!
- 乙訓もも
- 1月21日
- 読了時間: 4分
昨日は乙訓地域の「一般就労に向けた学習会」が開催され、
乙訓ももは一般就労した元当事者と一緒に事例発表で登壇しました!

この「一般就労に向けた学習会」は、乙訓地域の就労支援ネットワーク「たけのこ」と
乙訓圏域障がい者自立支援協議会の就労支援部会との共催で、障害福祉サービスの
就労支援事業所から一般就労するケースを増やしていく目的で行なわれました。
事例発表では乙訓ももを含む3つの事業所から就職した当事者と就職された企業に
関わられた関係機関の方にお越しいただき、それぞれどのような支援や家庭を経て
就職されたのかをお伝えし、参加者に就職までの具体的な支援を知っていただき、
イメージを掴んでいただきました。
乙訓ももからは株式会社京和設備様に就職した元利用者の事例を発表しました。

今回、登壇してくれたAさんは自分のことを人前で話すのは初めてでしたので、
事例を紹介する中で当時どのような思いを持っていたか、どんな風に感じていたかを
話してもらうように発表を設え、しっかりと自分の言葉で伝えてくれました。
そして、発表の最後に参加者に向けてひと言をお願いしますと、
Aさんにマイクを向けたところ、
「ひきこもり状態になった人しかわからないと思うんですけど・・・・」と、
言ったところで、Aさんはしばらく考え、言葉が出なくなってしまい、
そして、「なんて言ったらいいか、わからない」とこちらを見ました。
ここで、株式会社京和設備の橋並社長から一言をいただき、
「Aさんが当社で働くまでの経緯をここまで詳しくは知らなかったが、
実習したり働くにあたって、特別な配慮はしていません。
誰にでも配慮は必要だと考えているので、その範囲で配慮はしています」
と話されました。
橋並社長は常々、
「障害者雇用という言葉が無くなればいいと思っている」
「それぞれができることを役割を持って働く社会になればいい」
と仰っており、このフラットな目線がAさんにすごくマッチしたのだと改めて感じました。
「なんて言ったらいいか、わからない」と言葉が出なくなったAさん。
そうですよね。
今までのことをそんな簡単に言葉にできないと思います。
そして大勢の人の前で話すことも初めてです。
参加者の方にはありのままのAさん、今のAさんを見ていただけました。
乙訓ももはこのリアルさが重要だと考えており、
そのリアルから教えてもらうことを大切にしています。
Aさんも今までのことを振り返る良い機会になったと思います。
そして、学習会終了後には、
「次にこういう機会があったら声をかけてほしい。
次はもっと伝えたい、リベンジしたい!」
と言ってくれました。
この言葉を聞いて、Aさんに登壇してもらってよかった・・・と思いました。
この学習会の経験を前向きに捉えることができている、Aさん、素晴らしいです。

そして、学習会の後半は3つの事例を聴いてグループに分かれて事例発表をうけて、
感じたこと、改めて気付いたこと、新たに発見したことや地域ネットワークで
どのような取組があると良いかを話し合いました。
ここではファシリテーターを務めさせていただき、
同じグループの方に活発に議論いただきました!
担当したグループでは、
アセスメント重要性や多くの人が関わって支援することのメリット、
就労支援にはまず生活を整えることが必要との感想があり、
就労支援そのものも大切だが、働いて収入を得た後の暮らしや楽しみを一緒に考える、
社会経験や人生設計について支援する社会資源があればとの意見が出ました。
就労だけにスポットライトを当てるのではなく、
生活や暮らしにフォーカスされたのは、とてもユニークな視点でした。
障がいのある方やひきこもり状態にある方の親亡き後を考えた場合、
就職して収入を得て生活できるようになることはとても大切なことです。

働くことが全てではありませんが、働きたいと思っていらっしゃる方は、
働けるようにしっかりサポートしてくのが就労支援事業所の役目だと考えます。
また、働くことで経験値が上がり交流が増え、収入を得ることで出来ることが広がり、
人生が豊かになることもあるので、就労支援事業所は働くという選択肢を当事者に
提示していく必要があると考えています。
今日の学習会をきっかけに、乙訓地域での障がいのある方やひきこもり状態にある方の
一般就労へ進む方が一人でも多く増えることを願っています。
そして、それが実現できるようにしっかり行動していくことが求められています。

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