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執筆者の写真乙訓もも

企業見学日誌前編「村上開新堂」さんの巻き

先週の木曜日は基礎的就職支援事業で企業見学に行ってきました!


今回の企業見学は今年度つながりをいただいた京都中小企業家同友会さんの

求職困難者支援ネットワーク「いっぽねっと」さんにコーディネイトしていただき、

京都のふたつの企業に見学に伺いました。


この日最初に伺ったのは京都は寺町二条にある「村上開新堂」さんです。
















「村上開新堂」さんは明治40年(1907年)創業の西洋菓子舗で、

昭和初期に建てられた洋風の建物は明治・大正の面影を色濃く残しており、

入り口を入ると丹精込めた作られた焼き菓子の売り場、受取場所になっています。











まさに懐古的で温故知新な内装。

設えが本当に見事でガラス張りのショーケースもとても印象的な佇まいをしており、

雰囲気が素晴らしかったです。


そしてその奥は築90年の日本建築をリノベーションされたレトロモダンなカフェで、

厳選されたコーヒーや限定メニューなど提供されています。













和の空間、そして静かさの中に上品さを感じることができる店内。

全ての調度品に落ち着いた空気が宿っています。



見学には村上代表取締役が対応下さり、

まずは店舗横にある焼き菓子の製造場所を見学させていただきました。


製造場所近くは焼き菓子のいい匂いが立ち込めていて、

なんだかぜいたくな気分になりましたよ。



「村上開新堂」さんはシンプルな昔ながらの手焼きクッキーや

クッキーより少しソフトな生地のロシアケーキやマドレーヌ、ダックワースなどの

焼き菓子の他、好事福盧(こうずぶくろ)というみかんをふんだんに使ったゼリーや

なめらかな食感で上品な甘さの寺町バニラプリンなどを製造されています。












オーソドックスかつシンプルだからこそ深い味わいの焼き菓子。

これら全てが職人の手でつくられています。















ロシアケーキ。バターの香りが豊かで5種類の味が楽しめます。

こちらのケーキも大ぶりな模様がすこぐレトロ感を演出していて、

ロシアケーキという響きも含めて味わうお菓子ですね。











みずみずしい、好事福盧(こうずぶくろ)。

これはもうビジュアルがステキすぎますね。

フルーツよりフルーツらしい水菓子とも言えるかもしれません。




伺った時はちょうど手焼きクッキーを製造されていたのですが、

職人さんたちの早わざ、すご技にみんな驚いていました。

とにかくスピードが速く、仕上がりの精度もこんなに高いのか!

と信じられないくらいで、まるで機械でつくられているようでした。




また11種類のクッキーがぎっしり詰め込まれたクッキー缶は

大缶と小缶とがあり、なんと半年先まで予約があるそうです。


















バリエーションに富んでいながらも親しみのある味のクッキーが11種類も。



いま注文しても食べられるのは半年後・・・









手焼きなので製造できる数が限られているとはいえ、超人気の商品なんですね。



この詰め方、美しいです・・・











そして二班に分かれて製造現場を見学させていただいた後は、

あのレトロモダンなカフェで村上代表取締役のお話を伺いました。


村上代表取締役は4代目で家業を継いだ時はまだ家族だけで製造していたこと。


自社の歴史、お菓子の製法や味などの伝統を守りつつ、

新しい価値の創造にもチャレンジするバランスを大切にされていること。


社員の方々が働きやすい環境をいかに整えるかを考えてらっしゃること。


などなど、時折りエピソードを交えながらたくさんお話してくださいました。



そして村上代表取締役にこんな質問をしてみました。


「働くこと」についてどういう風にお考えですか




すると村上代表取締役はこう答えて下さいました。


「働くことは人生を豊かにすることだと思います。そ

れはお金を稼ぎ収入を得るということもありますが、

仕事で人と出会いつながることができる、そして様々なことを経験することができる。それらのことで自分の人生が豊かになると思います。」と。






そうですよね。働くことは生活をしていく上で日々の糧を得たり、将来どういう暮らしを

したいか、人生設計にも関係してきますよね。そしてお金を稼ぐこと以外でも働くことによっていろんな人と出会いつながり、また様々な経験をすることで自分の世界が広がり自分

そのものや自らの人生も豊かになっていきます。人生が豊かになった上でまた周囲と関りあい、互いに影響を与え合う。


この村上代表取締役の答えを見学に参加したメンバーたちは

どのように感じ取ったでしょうか?

それもそれぞれの感じ方でいいはずですので、

何かを感じ取ってくれていたら・・・と思います。



このコロナ禍でも注文が途絶えることなく、

伝統の味を作り続けておられる「村上開新堂」さん。

伝統の製法と味を守りつつ従来のお客様を大切にし、それでいてカフェ事業など

若い人たちへのニーズにも応えておられる経営姿勢や方針は伝統に頼るだけでない

謙虚な気持ちから生まれているように思えました。



この新旧のバランスを取るのは本当に難しいでしょうね・・・


そして村上代表が口にされる社員さん達への言葉一つを取ってみても

すごく温かい会社だなぁと・・・














本当に丁寧に対応いただいた「村上開新堂」さん。

その人気の理由が分かったように思います!


今回はお忙しい中、見学対応いただきありがとうございました!



いつかあの半年待ちのクッキーを食べる機会が来ることを願いながら

今後ともよろしくお願いいたします!




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