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  • 執筆者の写真乙訓もも

東洋竹工さんに見学に行ってきました!

昨日の木曜日は基礎的就職支援事業の日。


今年度は働くことを体感しようをテーマに様々な企業に見学をさせていただきましたが、

今年度最後は地元の会社を見学させていただきました。




お伺いしたのは向日市寺戸町に本社を構えておられる「東洋竹工株式会社」さんです!


「東洋竹工株式会社」さんは竹の伐採から加工、製品化まで、伝統的な茶・華・書道具から竹製インテリア商品(店舗内装、ディスプレイ、照明器具、建築材等)創作竹工品・記念品のデザイン・企画・受注製作、竹製品全般を取り扱っておられる会社です。


まずは本社を伺い大塚社長にご案内いただき様々な竹製品を見せていただきました。



多種多様な商品がいっぱいです。これ全部手しごとで作られているんですよね。圧巻です!












機関車です!こんなのも竹で作れるんですかっ!?














路面電車!!とても精巧に作られています。いやいや本当にすごいですね。







スプーンやバターナイフなど。

竹はその性質上、加工が難しいと

言われていますが、このような

丸みを出す技術は難しいと思われます。















これは竹ひごで作ったトルソ!


これ、すごくないですか!?


造形も文様も美しいですし、

質感もいい感じですよね。



そして高級感もあります。





竹製品を拝見させていただいた後は、

竹ひごを使った花篭づくりを体験させていただきました。








この「四海波かご」にチャレンジしました!









職人の方に手ほどきをいただきながら進めていきます。





この竹ひごには皮に近いものと

それより内側のものの2種類があり、

皮に近いものは節があって少し膨らんでいます。


その節の部分が長さの真ん中に来るように竹ひごが

作られているので、節が真ん中に集まるようにして

上、下と交互に重なるように竹ひごを置きます。










竹ひごは8本×2種類あり、

組み合わせて下になっている方の竹ひごの下に

新しい竹ひごを入れていくのですが、

本数が増えてくるとわからなくなってきたりします。











職人方が丁寧に教えてくださいます。


















はい、これで8本ずつ、合計16本の竹ひごを使い

基本形の出来上がります。


よ~く見て下さい。


竹ひごが上、下、上、下とうまく交互になっていて

編まれています。

こうすることで竹同士が支えあっているんですね。











そして全ての辺に短い竹ひごを編んだ竹ひごが

動かないように仮止めするために差し込んでいきます。














ここまで終わったら竹ひご全体、表裏に

霧吹きで水をかけていきます。



これは竹ひごが滑らないようにと

柔らかくして作業しやすくするために

行います。






ここからは4本の竹ひごをまとめて、結んでいくように作業していきます。























職人さんの説明を聞いて、やっているうちに

仕組みや理屈がわかってくるのですが、

ある程度器用さも必要でなかなか難易度の高い

作業になってきます。

















おおおー、

籠っぽくなってきましたね!!










ここで仮止めした竹ひごを抜きますが、

かなり全体が締まっていますので

ペンチを使って引き抜きます。








この後両手で籠を包むように持ち、前後に捻るような動きをすると籠に高さが加わります。

寝ている竹ひごをしごいてしならせて立たせていくイメージでしょうか。





そして最後は出ていた残りの竹ひごを

指定の場所の網目部分に外から内側に

差し込んだら完成!です!!





おお、お見事!











みんなちょっと苦戦しましたが、見事「四海波かご」の完成です。

中の黒い容器もセットでつけて下さいました。お花を生けるといいそうです!



みんな一様に難しかったと言っていましたが、竹の特性や特徴を活かして竹の力のみで

この籠が出来上がっていることやそれを利用されている職人さんの技に驚きました。


そんな伝統の技を肌で感じたメンバーでしたが、「四海波かご」が完成すると

とても満足そうな表情をしていましたよ!



そして体験の後は本社から車で移動して京都市南区の久世工業団地内にある工場を

見学させていただきました。














こちらの工場では伐採した竹を運び、素材として使用できるように油抜きや乾燥の加工を

1年ほどかけて行い、その竹を切ったり厚みを落としたりして商品化されています。








これで竹を熱して油抜きをします。

油抜きをして乾燥させることで何年も持ち、

強度がある竹にすることができるそうです。
























これが出来上がった竹です。これを切ったり厚みを調節するなどの加工を施し、

製品にしていくわけです。左半分の竹と右半分の竹とは異なるのですが、わかりますか?


実は左半分は真竹で右半分は孟宗竹なのです。

真竹は日本自生とも言われており孟宗竹に比べ細くて艶があり、

節が二重になっているのが特徴で、今の日本では真竹より孟宗竹の方が多いそうです。






また根っこ付きの竹も保管しておられたのですが、

根っこがついていると当然一本の竹の中では

1か所しかないので、その希少価値から根っこ無しのもの

よりお値段はかなり違うそうです。















出来上がった製品で見せて下さいましたが、

確かに根っこありの方が趣ある製品に

仕上がっていますね。












そして隣の竹に加工をされている工場も案内していただきました。








工場では職人の方が作業されていましたが、

手慣れた手つきでいろんな機械を使って

華道の花器などを製作しておられました。


とにかく手しごとの量と技がすごかったです。









花器の中に設置する銅製の容器も

作られています。


竹は自然のものですから

全て形も太さも異なります。


当然中に入れる器もそれに合わせて

作る必要があるので全て手作りという

ことになります。




これは敷居の溝に埋め込み障子・ふすま等建具のすべりを滑らかにするためのレールです。

普段気づきませんがこのようなものも竹を使って作られているんですね。






そして最後に根っこのついた竹を

担がせていただきました。


伐採した竹は竹林の中から肩に担いで

運ぶそうです。


最初は肩が痛くて皮がめくれあがって

しまうそうです。


それでも次第に肩の皮が厚くなり、

慣れてくるそうです。


担いだメンバーも「腰にくる重さです」と話していましたが、

これは乾燥送させてものですので伐採したての竹は水分もまだ残っており、

この長い竹をバランスを取りながら山から運び出すなんてちょっと信じられないですね。


本当に大変な仕事なのだと思うと同時に、このようにして伝統産業は守られているんだなと

畏敬の念を感じました。

いやはや大変なお仕事です。でもやりがいはあるでしょうね。



今回の基礎的就職支援事業の企業見学、前半がワークショップ、

後半は伝統産業支える職人さんが働く現場を見学させていただきました!


地元にこのような歴史と文化を守る会社があることを改めて知りましたね!



「東洋竹工」さん、そして大塚社長、見学させていただきありがとうございました!



「四海波かご」は思い出の品になりました!

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